古松軒古川正辰之碑

コショウケンフルカワマサトキノヒ

■碑文

贈正五位
竹亭院殿故巌壽松大居士

備中隠士古松軒古川翁別号黄薇山人倜儻有大略長面脩頤語氣深沈一見知為其偉人少小喜地理学周遊海内巡奥羽渡蝦夷究筑紫薩隅至鬼界島其閒攀鳥道渉大濤写山谷形勢察河海状態尤喜尋戦跡観其勝敗所由以鈎股法揣遠近隆窪不失尺寸所其図説可悉施実用焉寛政中白河楽翁侯当路注意海防聞翁名遠召見詢随問指画応答如流侯大奇之尋受命□正武藏五郡図譜称旨遂欲禄翁不応已帰其郷杜門著書歌詠自娯所著有蝦夷地図東西両遊記外百数種文化四年十一月歿後一百四年 天子閲兵于黄薇之野嘉翁之功労特旨贈正五位実明治四十三年十一月十六日也其裔二亀一曽移函館従商業今茲建墓碑欲記念其光栄来請碣余乃参酌古人所作之翁伝記更記其所語梗概與焉
大正九年十月中澣
駒木根雲鵬撰
大沢磬石書

■解説

古川古松軒4代の孫、古川二亀市(一)は、明治22年単身函館に移住して商業を営んでいたが、大正9年10月19日碑を高龍寺に建てた。古松軒の墓は故郷の岡山県総社市新本にある(同市指定文化財)。

■参考文献

「函館市史資料集」第27集(函館市史編纂委員会)、「道南の碑」(永田青雲 幻洋社 1996年)

大エリア 函館市
小エリア 西部地区
所在地北海道函館市船見町21-11(高龍寺墓地内)
制作時代 大正
主題時代 近世
カテゴリ 碑・像