昭和53(1978)年、美利河ダムの建設工事中に現場作業員があばら骨を発見したのが始まりで、翌年発掘調査が行われました。調査の結果、頭部を含む上半身33個の骨化石が発見されました。
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■解説
その後の研究により、この化石は今からおよそ120万年前に生きていた体長8mと世界最大級のカイギュウであることがわかりました。
実物大の復元骨格模型が平成10(1998)年に完成し、美利河地区の文化財保管・活用庫で保存・展示しています。
カイギュウは人魚伝説で知られるジュゴンの仲間で、浅瀬の海で海草を食べる草食ほ乳類です。海草を一日中食べている様子から、海牛(カイギュウ)と呼ばれるようになりました。
当時の美利河地区一帯は寒冷な浅瀬の海が広がり、カイギュウがゆったり海草を食べて暮らしたようすが想像されます。
■参考文献