男爵薯を讃ふ

ダンシャクイモヲタタフ

hako054■碑文

(表)
男爵薯を讃ふ
北海道帝国大学総長 伊藤誠哉書

(裏)
男爵薯は明治四十年頃時の函館船渠株式会社社長男爵川田龍吉氏がアメリカ原産のアイリッシュコプラーを七飯村の農場に輸入したもので輸入者に因んで男爵薯と称したものである
この薯は極めて早熟な上に病害に強く本道の風土にも適するので約四十年の間に全道に普及栽培され本州は固より海外へも移輸出されその声価は全国的に高まるに至った
このように本道農業経営とわが国食料対策の上に安定性を築いた功績は広く世に紹介されてよいと思ふ
ここに渡島管内に於けるこの薯の生産に係わる者が図って男爵薯保存協会を設立し事業の一としてこの碑を建てその由来を明らかにすると共に川田男爵の功績を讃え永く感謝の意を記念するものである
昭和二十二年五月建立 男爵薯保存協会

■参考文献

「いしぶみ」(函館市役所土木部公園緑地課 1983年)、「函館市史資料集」第27集(函館市史編纂委員会)、「五稜郭公園」(公園育成会 1989年)

大エリア 函館市
小エリア 中央部地区
所在地函館市五稜郭町38(五稜郭公園内)
制作時代 昭和
主題時代 明治
カテゴリ 歴史, 生業, 碑・像