海山奇勝
■碑文
(表)
海山奇勝
従三位 黒田清隆
(裏)
明治十六年七月建之
公園世話掛
刻者 松野房次郎
■解説
この碑は、箱館戦争以来、開拓使時代の末期まで、函館に深い関係のあった黒田清隆が函館公園を讃した碑であるとともに、黒田清隆の記念碑ともいうことができる。
黒田清隆は、1840年(天保11年)、薩摩に生まれ、20才で薩英戦争に参加して以来、多くの戦いで功をたてた。カラフトより北海道の開拓を重視する建議を行い、明治7年8月、3代目開拓使長官となる。この間、外国人を招へいして開拓事業を計画して、北海道開発の基礎を固めた。明治21年4月には、2代目総理大臣となる。明治33年8月23日、61才で死去。
■参考文献
「函館公園」(函館市役所土木部公園緑地課 1987年)、「函館市史資料集」第27集(函館市史編纂委員会)、「道南の碑」(永田青雲 幻洋社 1996年)