松前家22代当主松前之廣氏揮毫による石碑で、館城の沿革等が記されています。北海道開道百年、館城百年を記念して、昭和43(1968)年9月に建立されました。
■碑文
戊辰の内乱が東北に及んだ明治元年八月松前藩は、かねて一朝有事の避難所に内定されていた要衝館村のこの地に新城を築いて移ることとした、。築城は突貫工事で進められたが未完成の裡に第十八代藩主徳広を迎えねばならなかつた。まもなく徳川脱走軍が来攻し十一月十五日、今井興之丞、三上超順らの奮戦もむなしく落城焼失し松前藩は挙げて津軽に避難せねばならなかつた。着工以来僅か二箇月半然しこれによつて松前藩はのち館藩として復活することになつたのである。開道百年思いあらたに館城跡保存協賛会の積極的協賛を得てこの碑を建てる。
昭和四十三年九月
厚沢部町長 京谷兼一 供書
松前家二十二代 松前之廣 纂額