ピリカ遺跡
ピリカイセキ
■解説
後志利別川支流ピリカベツ川左岸の丘陵上に立地する後期旧石器時代の遺跡。これまでの発掘調査で大量の石器が出土し大規模な石器製作拠点であったこと、層位的に異なる二つの文化層が確認され、石器群の変遷をたどることができたこと、流麗な尖頭器や装飾品の石製小玉など当時の高度な石器製作技術や精神文化を示す貴重な遺物が見つかったこと等から、我が国の旧石器時代から縄文時代の移り変わりの様相を示す貴重な遺跡であるとして、国指定史跡に指定された。
なお、その後範囲確認調査で、遺跡の広さは20万平米と推定され、これまでの発掘面積は全体の1%に過ぎず、いまだ多くの石器がこの丘陵上に良好に残されている。
平成15(2003)年、ピリカ遺跡に隣接してガイダンス施設「ピリカ旧石器文化館」が整備され、出土品の展示や映像資料等で遺跡の概要を案内している。また、史跡指定区域内には展示施設「石器製作跡」があり、石器の出土状況を見学することができる。詳しくはこちら
■参考文献
北海道埋蔵文化財センター編1985年『美利河1遺跡』
今金町教育委員会編2000年『ピリカ遺跡Ⅰ』
今金町教育委員会編2001年『ピリカ遺跡Ⅱ』
今金町教育委員会編2019年『ピリカ旧石器文化館展示ガイドブック』