孤山堂無外の句碑

コザンドウムガイノクヒ

hako083hako083-2■碑文

(表)
無外翁
梅探る栞や
薮の古井筒
孤山堂五世 頼硯月謹書

(裏)
大正五年十一月
函毎緑叢会建立

■解説

函館公園の北海池の上手にある。仙台石。函毎緑叢会とは、「函館毎日新聞」の投稿者の会のこと。無外翁は、姓は大塩といい、1860年(万延元年)頃に俳句普及の目的で江戸より来道する。国学に通じ一時、函館八幡宮の称宜を務めたが、退いて函館公園内に小屋を構え、初代公園監守となり、菊・竹・梅を愛し好んで菊を培養し人々を楽しませた。そのため、「愛菊翁」とも呼ばれ、菊培養に使用した井戸は誰いうとなく「無外の井戸」と呼ばれた。また、仙台から移植の孟宗竹もあったが、無外翁は、筍を時々食膳にあげ賞味したので枯死したというエピソードも記録されている。今日では古井桁をコンクリート造りの井筒に改められている。また、函館で桜餅という公園の名物を作り売り出した。

■参考文献

「函館公園」(函館市役所土木部公園緑地課 1987年)、「函館市史資料集」第27集・第46集(函館市史編纂委員会)

大エリア 函館市
小エリア 西部地区
所在地北海道函館市青柳町17(函館公園内)
制作時代 大正
主題時代 大正
カテゴリ 歴史, 碑・像