北海道木彫熊発祥の地碑
ホッカイドウキボリクマハッショウのチヒ
(表)
木彫熊
北海道発祥の地
(裏)
北海道木彫熊発祥の地由来
大正十年から十一年にかけて欧州の農村事情を視察した徳川義親侯はスイスの農民が冬期間の副業として木彫熊を製作しているのに注目し、一個買い求めた。
翌年、義親侯は、こうもり傘の骨を研いだノミで八雲の農民達に木彫熊の彫り方をおしえ、出来た作品は買いあげる約束をしたところ、酪農家の伊藤政雄がスイス製をモデルにして製作し、大正十三年三月に開催 された徳川農場主催の「第一回農村美術工芸品評会」に出品した。
これが北海道における木彫熊第一号で、その後、農民達は「八雲農民美術研究会」を結成し、徳川農場内のこの場所に羆を飼育してもらうと共に、講習会などを開催して作品の技術向上に努めたので、わが国の代表的観光土産品として推奨されるに至り現在でも伝統は維持されている
一九七八年九月吉日
題字 八雲町長 北口盛
説明書 林硅雲
熊図 上林信光
施工 高橋石材加工店
(副碑)
碑の経緯
この碑は、木彫熊制作を推進した徳川農場の事務所跡である国立療養所八雲病院敷地(独立行政法人国立八雲病院)に八雲町百年を記念して建立されました。当時は、「町立徳川公園」(宮園町128番地)として町民に解放されていましたが、病院の医療整備のため、昭和56年より自由に立ち入ることが出来なくなりました。このため。木彫熊制作を奨励した徳川義親侯の銅像のあるここに碑を移設し、木彫熊の歴史と文化を顕彰することとしました。
平成23年6月2日
八雲町教育委員会
北海道の土産品として有名な木彫り熊の発祥地が八雲であることを記念して建てられた石碑。
1978(昭和53)年に、徳川農場事務所跡である旧徳川公園(現在は、独立行政法人国立病院機構八雲病院敷地)内に、八雲町100年を記念して建立した。
その後、八雲町公民館敷地内に移設した。この場所は、木彫り熊を作るきっかけとなった徳川義親公が校長を勤めたこともある北海道八雲高等国民学校の跡地でもある。
隣りには、「徳川さん」と彫られた義親の銅像がある。
2001『八雲町の石碑と像』高木崇世芝 編(非売品)